なんとなく調子が悪い…そんな日ありませんか?
「朝から気分が乗らない」
「体が重い」
「お腹がスッキリしない」
そんな“はっきり言えないけど
不調っぽい”感覚、
誰でも経験したことがあると思います。
それはアーユルヴェーダでいう
「五大元素のバランス」が
乱れているサインかもしれません。
現代医学では「不定愁訴」と
呼ばれるようなこれらの症状。
アーユルヴェーダでは、
身体に溜まった**毒素(アーマ)**や
消化力(アグニ)の低下
によって起こると考えます。
白湯はスタンバナ(新陳代謝の停滞)を改善する
アーユルヴェーダには
「アーマ」という概念があります。
これは**消化しきれずに体内に残った
“未消化物”**のこと。
不規則な食事やストレス、冷えなどにより、
消化力(アグニ)が落ちると、
体内に毒素(アーマ)が蓄積され、
それがスタンバナ=詰まりや停滞
を引き起こします。
これが、
- お腹の張り
- 気分の重さ
- むくみ
- なんとなくの倦怠感
といった不定愁訴の原因
になっているのです。
白湯はそのスタンバナを溶かして流し出すための、
最もシンプルで安全な自然療法といえます。
なぜ白湯が効くの?
アーユルヴェーダの五大元素のバランスを整えるから
アーユルヴェーダでは、
すべてのものは5つの元素――
- 地(プリティヴィー):安定、重さ、形
- 水(アーパス):流動性、潤い
- 火(アグニ):熱、変化、消化
- 風(ヴァーユ):動き、軽さ
- 空(アーカーシャ):空間、広がり
で構成されているとされています。
そして、白湯はこれら
五大元素のエネルギーを
すべて内包する
“完全な飲み物”とされ、
体内のバランスを
穏やかに整える力があります。

薬になる白湯のつくり方:アーユルヴェーダの基本レシピ
特別な材料や道具はいりませんが、
からだを労りたい特別な日は
このレシピを参考にしてください。
特に“土鍋”を使って
時間をかけて煮出すことで、
五大元素の力を水の中に
しっかり取り込むことができます。
【薬になる白湯のつくり方】
- 土鍋で水を沸かす
お水は一番身近にあるもので大丈夫です。 - 最初の水の量から半分になるまで煮詰める。
(グツグツとしっかり沸騰させることで、
風・空・火のエネルギーが活性化します)
【五大元素による白湯づくりのプロセス】
- 水(アーパス):
最初の水が素材。
体内に潤いをもたらす基本の要素。 - 火(アグニ):
加熱により水を活性化し、
毒素を焼き尽くす力。 - 風(ヴァーユ):
沸騰による対流で動きのエネルギーを付加。 - 空(アーカーシャ):
蒸気が立ち上ることで
空間とつながる広がりの要素。 - 地(プリティヴィー):
土鍋の材質そのものが
地のエネルギーを帯び、
白湯を穏やかに仕上げる。
☕ポイント
- 沸かすときはふたをせずに
蒸気を逃しましょう。 - 時間がないときは電気ケトルでもOK
何事も継続が大切だから。
からだを労りたい特別な日は
土鍋でコトコト煮出すと
風味もまろやかになります。
からだがだるいときは、水分補給をすべて白湯にしてみて
味がついている飲み物は、
消化するのに少なからず
負担がかかります。
だから、なんとなくだるい、
体調がすぐれないと感じる時は、
1日だけでも飲み物を
すべて白湯に置き換えてみてください。
白湯は消化を助け、
体内の毒素をじんわり流し出してくれる、
温めるに特化した副作用のない
やさしいお薬のような存在です。
毎日は無理でも、特別な日に
もちろん、毎日白湯をつくるのは難しい…
という方も多いと思います。
そんなときは、
週末やリセットしたい特別な日にだけでも。
時間があるときに
土鍋でゆっくりつくった白湯を、
呼吸を深くしながら飲んでみてください。
その一杯は、五感と内臓、
そして心をやさしく起こしてくれる、
特別な日の静かな習慣になるはずです。
おわりに
「なんとなく不調」の時にこそ、
特別なサプリや治療法ではなく、
“シンプルな習慣”に
立ち返ることが大切なのかもしれません。
白湯は、道具もお金も
ほとんどかからないけれど、
私たちの内側に働きかけてくれる
力強い味方です。
ぜひ、あなたの毎日の中に
「白湯の時間」を
取り入れてみてくださいね。