日々の暮らしの中で、
私たちはどれほど自分の内側の状態に
関心を持てているでしょうか。
「とにかく忙しい」
「目の前の問題をなんとかしなきゃ」
そんなふうに外側の出来事ばかりに意識が向いてしまい、
自分の心の中でどんな感情が起きているのか、
どんな状態で毎日を過ごしているのか―
気づかないまま流されてしまうことが、
少なくありません。
けれど、どれほど外の状況を整えようとしても、
心の内側が苦しみの状態にあるか、
それとも美しい状態にあるかによって、
見えてくる世界はまるで違ってきます。
これは、インドの精神的指導者である
シュリ・プリタジとシュリ・クリシュナジが
繰り返し伝えている教えでもあります。
彼らは人間の内側には
「苦しみの状態」と「美しい状態」の2つしかないと説き、
どちらを選ぶかで人生の質そのものが変わると言います。
実はこの考えは、
古来からの仏教の教えとも深くつながっています。
その具体的な理解を助けてくれるのが、
鈴木祐さんの著書
『無(最高の状態)=MU(The Best Condition)』です。
このブログでは、
シュリ・プリタジとシュリ・クリシュナジの
シンプルかつ本質的な教えを中心に、
仏教の「第一の矢・第二の矢」の智慧や、
鈴木祐さんの分かりやすい解説も交えながら、
日常でどう自分の内側を整えていくかをお伝えしていきます。
外側の問題(第一の矢)は避けられない
鈴木祐さんの著書
『無(最高の状態)=MU(The Best Condition)』でも
紹介されているように
仏教には「第一の矢・第二の矢」という教えがあります。
人生には避けがたい痛み=第一の矢があります。
失恋、仕事の失敗、家族の問題、病気…。
これは私たちがどれだけ賢くても
誠実でも、必ず人生で何度も出くわすものです。
内側の状態(第二の矢)は自分で選べる
しかし私たちは
多くの場合その出来事に対して
「なんで私ばっかりこんな目に…」
「自分には価値がないからだ」
「どうせまた同じことが起きるに決まってる」
と自分の内側で苦しみを作り出し
さらに自分を傷つけます。
これが第二の矢。
つまり、内側の状態です。
ここで大切なのは
第一の矢(外側の問題)は避けられなくても
第二の矢(内側の状態)は
自分で変えられるということです。
ただ2つの状態しかない
シュリプリタジ、シュリクリシュナジは
私たちの心の状態をとてもシンプルに説きます。
「人の内側には、苦しみの状態か、
美しい状態か、どちらかしかない。」
外側の出来事は
どうあがいても完全にはコントロールできません。
でも、内側をどう保つかは
自分で選ぶことができます。
同じ状況にあっても、
- 内側が苦しみの状態にあると
さらに痛みを増やし
無意識に自分や他人を傷つけてしまう。 - 美しい状態にいると
困難の中にいても穏やかさや
感謝、つながりを感じられる。
まずは自分の状態を整えること
こんなことはありませんか?
- 頭では「大丈夫」と思っていても
夜になると不安が膨らんで眠れなくなる。 - 人と会っているとき
相手にどう思われているか気になって楽しめない。 - 家族や職場で小さな一言に過剰に反応して
イライラが止まらなくなる。
これらはすべて
内側が苦しみの状態にあるサインです。
だからこそ、
外側の問題を必死に解決しようとする前に
まず自分の内側の状態を整えること
が何より重要なのです。
立ち止まり、気づくときに新生が起こる
シュリプリタジ、シュリクリシュナジは
こうも教えてくれます。
「立ち止まるときに、新生が起こる。」
忙しさや気晴らしで自分をごまかすのをやめ、
少しの時間でいいから立ち止まり
自分の内側に目を向けてみてください。
そこには、これまで見ないふりをしてきた
不安や寂しさ、怒りがあるかもしれません。
でもそれをただ気づいて、
観察してあげるだけでいいのです。
それが、内側の状態を美しいものへと
変えていく第一歩になります。
瞑想を日常に
そのために役立つのが瞑想です。
瞑想は、特別な精神世界に入ることではなく、
ただ今ここにある
自分の呼吸や体の感覚、心の動きを静かに観る時間。
1日3分でも構いません。
忙しいあなたにこそ
ぜひ取り入れてほしい習慣です。
あなたの内側が変わるとき
同じ現実がまるで違う景色に見えてきます。
そして、自然と人生そのものも変わり始めるでしょう。
◇おすすめの本
・無(最高の状態)鈴木 祐 (著)
・4つの神聖な鍵 シュリ・プリタジ & シュリ・クリシュナジ (著)
◇おすすめの瞑想