日本人と「肚」の関係 〜頭でなく肚で決める生き方〜

願望実現

私たち日本人は、いつの頃からか
「頭」で物事を決めるようになってしまいました。

しかし、本来の私たちは
「肚(はら)」で決める民族だったのです。

今回は、本間義幸氏の著書
『祈りの秘宝』に描かれた、
日本人と肚(はら)の関係についてご紹介します。


目次

  • 日本人の本望は肚にある
  • 腹切りは命をかけた作法だった
  • 祓いとは肚の意を顕現させること
  • 頭と肚を結ぶのは喉=第五チャクラ
  • 肚と頭をつなぐ祓いの道
  • おわりに 〜本望を生きるために〜

日本人の本望は肚にある

古来、日本人にとって魂の座は「肚」にありました。

何かを決断するときには
「肚を括る」「肚を決める」と言い、

納得できないときには
「腑に落ちない」と言います。

これらの言葉は、私たちがどれほど
肚を大切にしてきたかを物語っています。

肚は単なる臓器ではありません。
そこには「肚意(はらい)」があり、
これが本望―

―その人が本当に望んでいること―
―を現実に表す力を持っているのです。


腹切りは命をかけた作法だった

日本の歴史には「切腹」という行為があります。
これは単なる自害ではなく、
命をもって誠を示す儀式でした。

そこまでして肚に宿る本心を偽らず、
潔白を示すという美徳があったのです。

つまり、肚はただ食べ物を消化する器官ではなく、
その人の意志や誠の象徴でもありました。


祓いとは肚の意を顕現させること

『祈りの秘宝』では、
「祓いとは肚の意を顕現させること」と語られています。

現代の私たちは頭でばかり考え、
肚の声を聴かなくなったことで、
本心からずれた選択をしがちです。

それが迷いや不安を呼び、
人生を複雑にしてしまうこともあります。

かつての祓いは、
肚に沈んでいた意を自然に浮かび上がらせ、
頭と肚をつなげる大切な行為だったのかもしれません。


頭と肚を結ぶのは喉=第五チャクラ

頭(思考)と肚(本心)をつなぐのは喉です。

仏教やヨーガでは
喉は第五チャクラ(ヴィシュッダ)と呼ばれ
言葉を生み出す場所とされています。

私たちが言葉を発するとき、
頭と肚が一致していなければ、
その言葉はどこか空虚で、
自分自身を分断させ、
心身に不調を招くこともあります。

だからこそ、祈るときや誰かに話すときには、
頭で考えることと肚で感じていることを
一致させることが大切なのです。


肚と頭をつなぐ祓いの道

古来の祓いは、肚に沈む本望を
頭へとつなぐ橋のような役割を果たしてきました。

その流れが整うとき、
頭から肚までが一本の道で結ばれた感覚があり、
その状態で言葉を発すると、
それは真(まこと)の祈り―

―意を宣(の)る、
つまり「宣言」となるのでしょう。


おわりに 〜本望を生きるために〜

現代の私たちは便利さと引き換えに、
肚の感覚を弱めてしまったのかもしれません。

けれども再び肚の意に耳を澄まし、
頭と肚をつなげることで、
本当に望む生き方を取り戻すことができるはずです。

ぜひ一度立ち止まって、
日々せわしなく巡る思考をゆっくり観察してみてください。

そうすることで頭だけでなく、
肚の声―

―あなたの本心が何を望んでいるのか―
―に気づくことができます。

肚の声をたいせつにし、
その声を喉を通して世界に届けてみましょう。
きっとそこには、
あなたの本望を生きるヒントが隠されています。


◇参考書籍

本間義幸 著『祈りの秘宝』

◇参考書籍
本間義幸 著書「[増補新装版]―祈りの秘宝」

著書「大麻―祈りの秘宝」 - 大麻飾り Taima Kazari
大麻は、穢れを祓う役割を担い神事で使われてきました。大麻飾りは精麻(大麻の茎の部分)だけを用い、大麻飾り職人手作りの神聖な御飾りです。
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